心療内科医のひとりごと

専門用語を使わない心療内科のはなし


うつ病とはⅢ

うつ病とは心が凹んでしまった状態ですとお話ししました。すると、「先生、うつ病の原因はなんですか?」という質問が来ます。おこたえは、「原因はまだよくわかりません。」となります。現在の日本人の死亡原因の第一位はガンです、おおざっぱに言うと日本人の二人に一人がガンになり、三人に一人がガンで亡くなられます。

太平洋戦争に負け、無条件降伏した1945年の日本人の死亡原因の第一位は何であったか、ごぞんじですか?それは結核でした。結核菌に感染して、それが原因で亡くなっていたのです。このようにある細菌やウイルスに感染することで亡くなる場合には原因と結果がはっきりしており、わかりやすいものでした。

現在の日本人の三大死亡原因は、ガン、心臓病、脳血管疾患ですが、その内容は複雑です、たとえばガンですが、ガン家系といわれるガンになりやすい<1,遺伝的な傾向>、ガンを起こしやすい喫煙とか大量飲酒などの<2,個人の生活傾向=個性>、その傾向の土台となる個人の<3,生活環境や年齢>それらが複雑に絡み合ってガンが起こります。

うつ病も、<1、遺伝的な傾向>、<2、個人の持つ個性>、<3、生活環境や年齢>が複雑に絡み合って発生すると考えられています。つまり、これが原因ですという単純な説明は不可能なのです。



About Me

こんにちは、腎臓・血圧内科を専門として医師の仕事を始めました。腎臓がとても悪くなると血液透析をしないと、生きていけません。血液透析とは機械を使って1回に3から4時間、週に3回から4回、血液をきれいにする治療です。これが始まると殆どすべての患者さんが、うつ病のような状態になられます。患者さんの心に触れないといけないと思い、精神科の勉強も始めました。心療内科・内科を開業して13年目になります。難しい専門用語をできるだけ使わずに、心療内科のお話をして行きたいと思います。

メールマガジン