心療内科医のひとりごと

専門用語を使わない心療内科のはなし


退職、離別、うつの時には止めましょう

うつになると、現状を大きく変えてしまおうという気持ちが強まります。
仕事なら辞めてしまおう、男女関係なら別れてしまおう、そんな方向に行きがちです。
いわゆる、ガラガラポンがしたくなるのです。

うつになられる方は、生真面目で自己懲罰的な傾向をお持ちです。
自分は会社から求められている仕事をきちんとやる能力に欠けている、だから、私のような者は会社の迷惑にならぬよう早く辞めるべきだ。
あるいは、私の存在が彼を(彼女を)苦しめている、だから自分から身を引いた方が良い。
そんなふうに思い込みやすいのです。

仕事を辞める(変わる)、男女交際を止める(別れる)といった決断は、改めて言うまでもなく、我々の人生にとっても重いものです。
辛く、落ち込んでいる気持に重さが加わると、辛さが増して自分をもっと追いつめてしまうことになります。

私は、患者さんからこのような相談を受けた場合に
「決断は少し先送りして、元気になってからしてください」
と提案します。
人生の一大事を、気持ちが落ちている状態で決めることは危険です。
壊すことは一瞬ですが、何かを築き上げるのにはかなりの時間がかかります。
追いつめられ、追い込まれ、とても大切な何かを壊してしまい、後になって後悔することにならないよう、重要な決断は先送りして、元気になってからにしてください!



About Me

こんにちは、腎臓・血圧内科を専門として医師の仕事を始めました。腎臓がとても悪くなると血液透析をしないと、生きていけません。血液透析とは機械を使って1回に3から4時間、週に3回から4回、血液をきれいにする治療です。これが始まると殆どすべての患者さんが、うつ病のような状態になられます。患者さんの心に触れないといけないと思い、精神科の勉強も始めました。心療内科・内科を開業して13年目になります。難しい専門用語をできるだけ使わずに、心療内科のお話をして行きたいと思います。

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