心療内科医のひとりごと

専門用語を使わない心療内科のはなし


不安

来院される患者さんに、「先生、とても不安なのですがどうしたら良いでしょう」と質問されることがたびたびあります。
そんな時に私は次のように答えることが多いです、ご参考になれば ?!

まず、自分の不安はどんな物なのか、それを考えてみましょう。
自分の中にある不安から目を背けようとすると、不安は次第に大きくなっていく傾向があります。

不安の正体が判ったら、それは自分の手におえるものか、努力と工夫で何とかなるものか、それとも、自分にはどうしようもないものなのか、考えてみましょう。

大地震が起きたらどうしよう、地震はどうも予知できぬもののようですが、地震が起きた場合の対処法を考えてはいかがでしょう。
家族が集合する場所を決めましょう、倒れる恐れのある家具は固定して、非常時に持ち出すものを整理してみましょう。
そんなことをする中で地震への恐怖は無くならぬまでも、ある大きさにまとまるでしょう。
そうしてから、地震を防ぐ手段はなく、怖がっても仕方がないものであることを思い出し、地震のことなど忘れてしまいましょう。

病気が心配なら、両親や兄弟がかかったことのある病気を中心に、検査を受けましょう、漠然とした不安は収まると思います。
仕事に不安を感じたら、その不安を見極めて対策を立てましょう、勉強したり、アドバイスを貰ったり、助成を頼んだり、対策はあるはずです。

老いて行くことが不安なら、誰だって毎年1歳ずつ歳をとるのだからと思って諦めるか、加齢を遅らせるべく断固として対処するか、どちらかを選びましょう。
80歳を過ぎていても身体は鍛えるとそれに反応します、運動大好き10歳は若く見える健康老人の路もあります。
これはもう、その方の考え方次第です。

人生とはいつか知らぬ間に始まり、自分の意志とは無関係に終わってしまう、不思議なものです、生きる事とはすなわち不安かも知れません。
しかし、努力と工夫でその不安を人生の推進力に変えることもできるような気がします。



About Me

こんにちは、腎臓・血圧内科を専門として医師の仕事を始めました。腎臓がとても悪くなると血液透析をしないと、生きていけません。血液透析とは機械を使って1回に3から4時間、週に3回から4回、血液をきれいにする治療です。これが始まると殆どすべての患者さんが、うつ病のような状態になられます。患者さんの心に触れないといけないと思い、精神科の勉強も始めました。心療内科・内科を開業して13年目になります。難しい専門用語をできるだけ使わずに、心療内科のお話をして行きたいと思います。

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